かなぺりーのイタリア暮らし

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【イタリアの病院事情】皮膚科で診察を受ける/予約から受診までの流れ

こんにちはかなぺりーです。

先日初めてイタリアの病院に行ってきました。日本の病院の仕組みとはだいぶ違って勉強になったので、その流れや様子についてリポートします。

 

イタリアは国民健康保険による保険診療と、非保険の自由診療があります。公的医療はホームドクター制度(GP)で1人の医師が担当の患者を複数受け持ちます。ホームドクターの紹介状があれば、専門医療や健康診断を一部負担(または無料)で受けることができます。外科手術と入院費用は誰でも無料。救急車も無料。

ただし自由診療の場合は全額自己負担です。

 

〈事前準備:基本〉

地域保健サービスへの登録証明書を入手

これは”attestato iscrizione al servizio sanitario regionale”といって、イタリアで医療を受けるときに必要な書類、いわゆる保険証です。しかし日本のように保険料を月々納める必要はなく、費用はすべて税金でまかなわれています。

登録証明書はCMP(Centro di Medicina e Prevenzione)という医療の市役所的な施設で発行の手続きをしてもらいました。このときホームドクターをどこにするか聞かれるので予め決めておく必要があります。私はなんにもワカラナイので夫と同じところにしました。

・必要書類:滞在許可証、住民票、税金番号、パスポート(念のため)

・備考  :2時間待ちは覚悟しておく

 

以下、診察までの流れです。 

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1.ホームドクター(GP)に紹介状をもらいに行く

風邪などの原因が特定しやすい諸症状であればここで診察を受け、附属の調剤薬局でお薬買って終わりです。「薬ほしいけど寝込んでて家から出られない…」という場合は、連絡すると家まで訪問治療しに来てくれるそうです。

私は今回皮膚科と婦人科関連で気になることが2件あったので、紹介状を書いてもらいました。緊急ではないのと、特に目立った痛みや症状がないため自由診療にあたるとのことでした。

・必要書類:保険証、滞在許可証、税金番号、パスポート(念のため)

・備考  :ドクターの出勤日を確認しておく、当日2時間待ちは覚悟しておく

 

2.薬局(FARMACIA)で病院の予約をする

指定の薬局に行きます。ここで担当のスタッフが専用のパソコンで病院の空き時間を見てくれるので、都合のいい日時を選択して予約します。予約完了後、A4用紙の予約控えがもらえるので記載されている内容に間違いがないかよく確認します。自由診療の場合は料金も記載されていますので、いくらかかるのかと診察日までドキドキすることはありません。

・必要書類:保険証、ホームドクターからもらった紹介状

・備考  :緊急でない場合、予約日が数か月先になることもあります

 

3.病院(OSPEDALE)に行く

予約した日時に病院に行きます。

診察前に病院の各所にある自動精算機で支払いを済ませます。

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予約時にもらった控えにQRコードが付いているので、それをピッとやると支払いの画面に進みます。カードと現金どちらも使えます。支払い済みを証明するレシートと本人控えが出てくるので忘れずに取りましょう。

ちなみにこの日の診察料は23€でした。

・必要書類:保険証、予約控え、診察料

・備考  :大きい病院は迷路

 

4.診察を受ける

受付で予約の控えと支払い済みレシートを見せると、担当の先生の診察室の前で待つように言われます。私はその日最初の診療だったので時間ぴったりに呼ばれましたが、前の人の状況次第では遅れることもあるでしょう。

 

今回私が見てもらったのは、2か月前急に発見したホクロ(?)です。左太ももの裏・ひざのすぐ上にあり、形がいびつで膨らみがあるのでもしやメラノーマ(悪性黒色腫)か…?と思い見てもらいました。

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ダーモスコピーで見てもらった結果、メラノーマではありませんでした!血管の一部から出血していて、それが溜まっているだけとのこと。血豆みたいなもんか。特に薬を塗る必要もないので、とりあえず診察結果の紙だけその場で受け取って終了です。あんだけ時間かけて予約したのに、ものの3分くらいで終わってしまった…しかも血豆ごときに23€も払ってしまった…orz

ま、いずれにせよダーモスコピーは皮膚科にしかないし、心労がひとつ減ったので何よりです。先生も初っ端からイージーな客でお互いウィンウィンなはず。私もブログのネタにできたしよかったことにしよう!

 

【まとめ】

分業に次ぐ分業で、色々待っている間に風邪だったら治っちゃってると思います。私の場合血豆に気付いてから保険証作りに行ったので、待ってる期間が余計長く感じました。

この分業体制のせいか知りませんが、薬局の軒数とサービスはかなり充実しているので大抵のことは病院行かなくても事足りそうです。次回なにか気になったらホームドクターの所で散々待つ前に、薬局でチョロっと相談してからにするのも良いかもしれません。

以上、イタリアの自由診療の場合の流れでした。

 

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@luca3kana3 

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